Dr.Yukaの5分間ティーチングブログ

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 救命救急センター 北野夕佳の5分間ティーチング連載ブログです。日々の臨床で必要な知識を「型」として蓄積するブログです。

5分間ティーチング ブログ始めます。

 

 ベッドサイド5分間ティーチングのブログを始めることにしました。

 

 聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院 救命救急センターの北野夕佳です。

 

 総合診療~総合内科~救急など、いわゆるGeneralistのカバーすべき領域は膨大です。

 

その患者さんの、生活背景もふくめて、全身を診る医者になりたいと思ってGeneralistの領域に飛び込んできてくれたにもかかわらず、「一生できるようになった気がしない不全感」を感じている若手の先生は全国にたくさんおられるのではないかと思っています。

 

大阪赤十字病院時代の私(卒後2~4年目)もそうでした。日々病棟を走り回り、救急当直をこなし、隙間時間にワシントンマニュアルと聖路加内科レジデントマニュアルを読んでは書きこみ、「〇〇の最新の知見」的な単行本類を読み、レジデント向け月刊誌を読み、内科医学会雑誌を読み、必要そうな部分をノートに貼りつけて自分のマニュアルも作り、それでも成長した気がしない自分に自己嫌悪を感じて、常に焦っていました。

 

そのころの自分に向かって、このブログを書きたいと思います。

 

すべてを覚えようと思っても、人間の能力として限界があります。だからといって、全身を診る医者をあきらめるのはもったいないと思います。Generalistは、カバーすべき領域が膨大だからこそ、「シンプルに」「型として」「臨床に必須の項目を抽出して」「言語化できるレベルにして蓄積してゆく」必要性を日々感じています。

 

それを「ベッドサイド5分間ティーチング」と名付けました。

 

雑誌Hospitalist(MEDSi出版)に連載させていただき、うれしいフィードバックを数多くいただきました。学会・セミナーなどで5分間ティーチングのワークショップは20回を超え、応募開始後即定員になるなど、うれしい反響がありました。当院の昼カンファ(5分間ティーチングの少し詳しい版)のサマリーを流すメールのCCは100人近くになりました。

 

ブログにすることにはなぜか、抵抗がありました。私は何を怖がっているんだろうかと自問してみました。最も大きなものは、私の目の届かないところで間違った使われ方をして患者不利益になるのでは、なのだと思います。それは次の項、

「このブログの使い方 !!! 必読 !!! 」

を必ず読んでください。

私自身、5分間ティーチングとして頭を整理して生涯学習することの有用性を日々実感しています。正しく使ってもらうように明確に記載したうえで、私が有用だと思っているこの習慣を、シェアしてゆきたいと思います。

 

直接会ったことのないどこかの若手の先生と、その人が診る患者さんのお役に立てれば、この上ないよろこびです。

 

目標、週に2つくらい、当院の若手たちと一緒に、「型」=「普遍的に使える一般論」=「5分間ティーチング」を共有してゆきたいと思います。

 

建設的なご意見を、歓迎します。