入院時指示の型=日々のラウンドの把握すべきことの型
私はADCVADIMAL Callで覚えました。
A:Admit to (入院科、病棟)
D:Diagnosis (入院時診断)
C:Condition (状態:stable, unstable, critical など)
V:Vitals (バイタル測定指示、q4hr、4検など。体重測定、血糖測定も)
A:ADL (安静度)
D:Diet (食事、絶飲食、経管栄養など)
I:Ins & Outs
In:点滴指示
Outs: 尿測、あらゆるドレーン、NGチューブ、ストマ、
M:Meds (内服薬、点滴抗菌薬など)
A:Allergy (アレルギー)
L:Labs & images (採血、レントゲン、EKGなどの指示)
Call: コール基準
HR, BP(+昇圧剤上げ下げ指示)
BT(熱発時指示)
SpO2(+O2上げ下げ指示)
血糖(+スライディングスケール指示)など
当院、この連休中に電子カルテ導入になりました。
「産みの苦しみ」でいずれは元よりも楽になるはずだと信じたいのですが、「どこに何があるのかわからない(=実際にない!! 体重が看護師さんは測定して入力したはずなのだが表示されない。血糖が表示されない。現在の内服薬が反映されない)」ことに日々看護師さんとともに皆で格闘しています。
そのときに、久しぶりにシアトルでの共通言語だったADCVADIMAL callを思い出し、実際に自分を助けてくれました。
「私がほしい情報」が自分の中に型としてあって、それを探しに行くことが自分を/自分の診療を守ってくれることをこの数日、痛感しています。
また、研修医1年目を見ていて、日々の患者把握で「どの情報をとってきたらいいのか/把握すべきなのか」はほぼ上記(+もちろん診察)であり、そういう意味でも使うべき型と思います。
研修医の先生、聞かれること(=指導医が聞きたいこと=把握すべきこと)とほぼ同じでしょ?
D:診断は?
C:で、状態良くなってるの?悪くなってるの?
V:バイタルは?熱は?血糖は?体重は?
A:今、リハでどれくらい動けてるの? ジムリハできそう?
トイレまで歩けてる? 家、帰れそう?D:ご飯、何をどれくらい食べられてる? 嚥下は?
I:In &Outどう?
尿でてる?
膿瘍ドレナージから昨日何ml出た?色は?
NGからの排液は?色は(赤い?黒い?胃液様?)
ストマから排便/排ガスあった?
ドレーン、全部で何本?それぞれどこに入ってるの?M:今の内服は? (+もともとの内服は?)
今の点滴は?
L:採血結果は? EKGどうだった? レントゲン良くなってる?
Call:何かバイタル指示引っかかって呼ばれた?
RIMEで、まず研修医/シニアの先生は、確実なReporterにならないと話になりません。
ぜひ、使ってください。
RIME
R: Reporter
I: Interpretor
M: Manager
E: Educator