Dr.Yukaの5分間ティーチングブログ

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 救命救急センター 北野夕佳の5分間ティーチング連載ブログです。日々の臨床で必要な知識を「型」として蓄積するブログです。

セフェム系抗菌薬 超キホン

Cephem系抗菌薬 超キホン


・世代ごとにまずは1つづつ覚える


・商品名で覚えると、自分が病院を移ったりすると、わからなくなるから、

 自分の使っている抗菌薬が第何世代の何(一般名)を使っているかを覚える。


第一世代 CEZ セファゾリン


第二世代 CTM セフォチアム  パンスポリン


第三世代 CTRX セフトリアキソン  ロセフィンⓇ ➡肝代謝(腎機能で調整不要)
     CTX セフォタキシム ➡腎排泄


第四世代 CFPM セフェピム  セフェピムⓇ →抗緑膿菌作用あり

 

◎症例
  ・70歳台 男性 肺炎で入院
    既往:LC-C (T-bil6.0) 
      一般論:CAP(市中肺炎)  ➡ CTRX ± AZM
      このcase:CTX選択

 
  指導医の思考:
   市中肺炎➡肺炎球菌が最多の起炎菌、その他Haemophilus influenzae, Klebsiella         なんかもあるし、第三世代セフェムを使いたいが、

        肝臓悪いから腎排泄のセフォタキシムを使おう。

 

  ・SBP
    1 st choice:CTX(セフォタキシム)
 
  指導医の思考:
   SBPになる人➡LC、腹水が溜まっている人→肝臓が悪い人
   SBPだから、腸内細菌属をカバーしたいから第三世代投与しよう。肝臓悪いか  

   ら、CTRXじゃなくてCTXを使おう

 

“Antipseudomonal Antibiotics” 抗緑膿菌作用のある抗菌薬も覚えてしまいましょう。
  CFPM セフェピム
  CAZセフタジジム
  PIPC/TAZ ピペラシリンタゾバクタム (ゾシンⓇ)
  カルバペネム
  アズトレオナム
  (キノロン
  (アミノグリコシド

 

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