Dr.Yukaの5分間ティーチングブログ

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 救命救急センター 北野夕佳の5分間ティーチング連載ブログです。日々の臨床で必要な知識を「型」として蓄積するブログです。

気管挿管の適応/ 人工呼吸器設定 超キホン

挿管の適応

 

M:maintain of airway 上気道が保たれない➡ レベル↓ 気道熱傷 など

O:oxygenation 酸素化が悪い➡ PNA  CHF   例 10LRMで85%

V:ventilation CO2が溜まってくる➡ ALS GB MG  DM/PM

E:expectoration 痰が出せない 

S:shock 

 

➡抜管の時もこれを見ている。 

 

ALS筋萎縮性側索蒿過少

GBギランバレー症候群

MG重症筋無力症

DM/PM 皮膚筋炎、多発性筋炎

 

呼吸器設定 超キホン

 

A/C 強制換気

Spont 自発

 

FiO2 その時の酸素化で決める

PEEP 生理的Peepは5 

PS/Pi 吸気の時にどれくらいの圧で押すか 

tube compensation チューブの抵抗に打ち勝つ圧➡ 5

TV 6-8ml/kg (IBW)

 

 

SpO2 が低くて困っていれば➡FiO2 and/or PEEP ↑

PaCO2が上がって困っていれば➡PS、Piを増やす or 呼吸回数を増やす 

 生理的呼吸回数 12-15回だとすると、それより増やそうかな

 

人工呼吸器の設定と患者さんの状態を把握する時にSpO2 だけだとわからないから、

P/Fで見る

 

***************************************

A/C 強制換気

  VC:400ml吸いなさい ➡ 圧が上がってしまうかもしれない。

 PC:Pi10 この圧で吸いなさい ➡ TVがどれくらいかはわからない 

 

**************************************

例:COPD症例= 吐きにくい

  VC で、例えば50㎏の人に600ml 入れるとすると(注:そんなことしませんが)、吐ききれないまま、また600ml入れることになる。

  →auto peep →胸腔内圧が上がる 血圧下がる ショックになることもある

         気胸になることもある。

 

吐きにくい人だから呼気を長くしてあげる。

① I:Eの   Eを長くしてあげる

②呼吸回数を下げる →十分呼気時間をとれることでCO2が飛ぶかもしれない

 

+これとCOPD急性増悪の治療をしっかりする

  ステロイド、β吸入増やす

 

***************************************

 例:ARDS 

low tidal:6ml/h できるだけ小さくして肺が「ちぎれないように」する=あらたな肺損傷を来さないような呼吸管理をする。

high PEEP:肺をペッちゃんこのところから拡げるのではなく、ちょっと拡げたところから呼吸をする。

 

ARDS呼吸管理のキーワード

       atelectrauma

       barotrauma

       volutrauma

       biotrauma

 

youtu.be