Dr.Yukaの5分間ティーチングブログ

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 救命救急センター 北野夕佳の5分間ティーチング連載ブログです。日々の臨床で必要な知識を「型」として蓄積するブログです。

異物誤飲疑い

サンプル症例:
①68M 認知症あり。施設入所中。歯間ブラシがなくなった。呑み込んだ可能性あり、   

 救急搬送された。


②2M ブロックで遊んでいて、口に入れていたが、口からなくなっていた。

 のみこんだ? 

 

吐きだした?
  レントゲンで映るかどうか? 素材を聞く。持ってきてもらう。
   →患者の体表にテープで張り付けてレントゲン。胸部・腹部単純レントゲン。
   →映ってない
   →CT? 内視鏡? 安静が無理など。→リスクベネフィットを考え判断
 
消化管異物でまずいもの
  ①ボタン電池→胃酸で溶けてアルカリ物質が出てくる。

         アルカリ物質は組織融解性がある
         →胃・消化管穿孔を起こしうる
 
  ②強力マグネット 2個以上
   超粘膜をはさんでくっついて、その部分が血流低下、壊死、穿孔
   くっついて動かないから排泄されない。


消化管異物でまずくないもの 
   2cm程度、鈍的、プラスチック
    胃内→GIFでとれるなら取った方がよい可能性が高い
    胃より先(肛側) → 心配なのは、詰まってしまう 破れてしまう

→継続的に診察。腹膜刺激症状が出現しないか。腹部単純写真。異物が動いていればOK 
      24時間以上、同一部位に停滞していたら、まずいかもしれない。

 

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