Dr.Yukaの5分間ティーチングブログ

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 救命救急センター 北野夕佳の5分間ティーチング連載ブログです。日々の臨床で必要な知識を「型」として蓄積するブログです。

AKI

腎機能が 

Cre 0.8→2.0  2.0→3.0

BUN↑ 

尿量が減ることが多い

 

【原因】

 腎前性:ボリューム少ない。血圧低い、頻脈 IVC  

     病歴→ 熱中症、飲まず食わずで倒れてた人、ノロウイルスで来た人

    FENa=クレアチンニンがどれくらい出て行ってるかの内のNaが

                        どれくらいでて いってるか。

 

              CNa/Ccr = (尿中Na/血清Na)/(尿中Cr/血清Cr) < 1.0%

 

       腎前性腎不全は血管内hypoだからNaを頑張って再吸収しているから、

     尿中にでていくのは1%以下になる

 

            利尿薬は、この「頑張って再吸収」をできなくするから、利尿薬を

            使っている時はFENaは使えない ➡FEUNを使う <35%

 

 腎性:AIN急性間質性腎炎

 

    一番多いのがATN急性尿細管壊死

               ショックで→腎血流が落ちる→尿細管上皮は低酸素に弱い)

                        →尿細管壊死→腎機能障害

    

    糸球体腎炎:腎臓が勝手に悪くなる系

 

 

 腎後性:尿管の石や、前立腺肥大で尿が出ていかなくなって、腎臓の働きが悪くなる

       → 膀胱が張っていないか、水腎になっていないか。

       → 排尿後に確認

       → 尿カテがつまっていないか

 

【治療】

 腎後性→閉塞を解除する

 

 腎前性→補液

  注意:最初ショックで補液大量に入れて、肺水腫になって腎臓が良くならない。

     ということにならないように、どこまでが腎前性の要素かを

                   みきわめて補液する必要がある。

 

 腎性:ATN→それ以上ショックにしない。回復を待つしかない。

 

    AIN→薬剤性なら原因となる薬物をやめる

 

①腎臓に悪いものを止める 加えない。

 造影剤、NSAIDS、ACE/ARB   (抗がん剤

  

②renal dosing  腎機能に合わせて薬剤調整をする

    抗生剤 特にVCMなど

 

youtu.be

AKI アウトプット

 

✓AKIとは 腎機能の急激な低下。Cre上昇、BUN上昇、尿量は減ることが多い

 

✓AKIの原因は腎前性、腎性、腎後性を考える

 

✓腎前性を考える状況は、ボリュームが少なくなる状況。熱中症、飲まず食わずで

   倒れていた、ノロウィルスに感染してた。などで、低血圧、頻脈、

   IVC虚脱が見られる

 

✓腎前性腎不全の時FENaは1%以下

 クレアチニンがどれくらい出て行ってるかに対して、Naがどれくらい

    出て行っているかを見ている。

 血管内hypoだからNaを頑張って再吸収しているから尿中に出ていく

    FENaは1%以下になる。

 

✓利尿薬は、この「頑張って再吸収」をできなくするから、利尿薬を使っている

    時にFENaは使えない➡FEUNを使う(<35%)

 

✓腎性腎不全の原因はAIN急性間質性腎炎、ATN急性尿細管壊死(最多)、

    糸球体腎炎など腎臓が自体が悪くなる系がある

 

✓腎後性腎不全は尿管の石や前立腺肥大で尿が出ていかなくなり、腎臓が悪くなる。

   排尿後に膀胱が張っていないか、水腎になっていないか、尿カテが

    詰まっていないか確認。

 

✓腎後性腎不全の治療は、閉塞を解除する

 

✓腎前性腎不全の治療は、補液をする。腎前性の要素はどこまでか見極めて

    補液量を考える

 

✓腎性腎不全の治療はそれ以上ショックにしない。薬剤性なら原因となる薬物をやめる

 

✓avoid nephrotoxins:腎臓に悪いものをやめる、加えない。

    造影剤、NSAIDS、ACE-I/ARBは注意

 

✓renal dosing 腎機能に合わせて薬剤調整する。抗生剤など。