Dr.Yukaの5分間ティーチングブログ

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 救命救急センター 北野夕佳の5分間ティーチング連載ブログです。日々の臨床で必要な知識を「型」として蓄積するブログです。

気切カヌラ交換

「121号室の患者さんの気切カヌラ交換をしてください」と言われたら、はーい。と患者さんのところに行ってよいですか?

 

把握すること。

✓いつの気切か。

3年前の気切→瘻孔化していて、おそらく安全に交換できる。

 3週間前の気切で初回交換→それなりにリスク。 

  

  1週間前の気切で、固定が外れて抜けた

→かなりリスク。∵まだ瘻孔化しておらず、気切カヌラが皮下に迷入する可能性がある。

→皮下迷入すると、換気できない。無理やり換気を続けると、皮下気腫+++ →気道緊急になってしまう。

 

たとえば➡1週間前の気切カヌラの脱落では、
(たとえば、気切カヌラは脱落した状態だが、気管切開口or口から楽に呼吸しておられるような状態なら、慌てて再挿入するよりもむしろ)準備万端にする:

・人を呼ぶ、

・緊急カート、ビデオ喉頭鏡、挿管の準備(ミダゾラムエスラックス、フェンタニル

・ブジー(ガムエラスティックブジー)なども準備

・ルート2本あるか

 

日の浅い気切は危険

 

もし気切孔からチューブが入らなかったらどうする?

経口挿管に切り替える/VBMで換気(気切孔ふさいで)

  →ブジーGEB)を先に気切孔から入れて、それに沿ってチューブを入れる。

      →気切カヌラは角度が曲がっていてかつ固くて、GEBを通して入りにくいかもしれないため、挿管チューブ(6mm)を入れる

 

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