Dr.Yukaの5分間ティーチングブログ

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 救命救急センター 北野夕佳の5分間ティーチング連載ブログです。日々の臨床で必要な知識を「型」として蓄積するブログです。

アルコール性ケトアシドーシス 超キホン   Alcoholic Ketoacidosis AKA

アルコールばかり摂取すことによって ケトン体産生が増えアニオンギャップ開大性アシドーシスになる。

  (かなりなアシドーシスになる)

 

症例

 50M ウィスキー2本/day飲んでいて、他に何も食べていない。

 「どうにも苦しい」と言って 1次救急に来院。

 バイタルサイン:血圧120/80 心拍数140bpm  呼吸数40  SpO2  99%

 呼吸パターンは大呼吸 

 

➡「何らかの高度な代謝性Acidosisを代償して大呼吸になっている」可能性を考える

    アシドーシスの鑑別は(この症例では)

  Sepsis:可能性はあり

  DKA:もともと糖尿病もあり

  AKA(アルコール性ケトアシドーシス):状況から最も可能性が高い

 

AKAの治療:

 ビタミンB1の先行投与(∵ブドウ糖のみ投与するとWernicke 脳症増悪する)

 5%ブドウ糖±生理食塩水 投与

 Close monitoring 

 

二次病院へ搬送したところ、極度のGap開大性代謝性アシドーシス(=AKAに矛盾しない)だったとのこと。

よかった。。。 

 

 


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