■症例
65歳女性
既往歴:HTN DLP 喘息
主訴:歩くとしんどい
現病歴:近くのクリニックで採血したら、Hb9.0 MCV68であったため、西部病院に紹介受診となった。
小球性貧血 ➡鑑別:鉄欠乏性貧血、慢性炎症性貧血
血清鉄 フェリチン TIBC
Reticulocyte➡つくってないのか、こわれているのか
生化➡例えばCre5で腎性貧血になってないか
➡➡結果: 鉄20 フェリチン<10 TIBC High ➡➡IDA確定
Management:原因検索 出血:消化管→血を吐いたり、黒色便がないか患者に確認
急性の失血を疑うなら(大量下血やバイタル不安定など)、造影CTも選択肢
慢性の失血→ 失血していそうな状況を確認する:
失血しうる場所:月経 皮下出血 血尿 消化管など
月経量はパット何枚くらい必要か聞く。
消化管からじわじわ出る→潰瘍、胃がん、大腸がん
① IDA in non-menstruating patient should have GI malignancy workup
(月経がない患者(=男性or 閉経女性)の鉄欠乏性貧血をみたら、消化管がん(胃がん、大腸がん)を精査しなさい) 10人に1人くらいだったはず。
② 鉄剤内服すれば、鉄欠乏性貧血は著明に改善することが多いが、それで消化管がんが否定されたわけではない。消化管悪性腫瘍の精査を忘れない。
参考:ACD(Anemia with chronic disease慢性炎症性貧血)の典型例:
小球性 Fe↓ TIBC→正常~ちょっと低い フェリチン→正常かちょっと高い
例:心不全、COPD、ガンなどでずっと具合が悪く、鉄がうまく使えなくて小球性貧血になるパターン