Dr.Yukaの5分間ティーチングブログ

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 救命救急センター 北野夕佳の5分間ティーチング連載ブログです。日々の臨床で必要な知識を「型」として蓄積するブログです。

Hot Joint

膝のhot joint ➡ 赤くて痛くて腫れてる関節 何らかの炎症が疑われる関節

 

      Ddx

     ✓痛風

     ✓偽痛風

     ✓Septic joint(化膿性関節炎)

     ✓その他

 

    関節液穿刺:

     例えば、、、

     ✓WBC↑2000 

     ✓Neut  90%

        ✓Crystals:rhomboid(CPPD)

     ✓Gram Stain:Bacteria陰性

 

    MKSAP的には

     ABx投与 が正解

    ➡何か炎症を起こしている。

 

    もともと偽痛風もちの人は発作でなくても結晶が関節内ある。

    グラム染色で細菌が見えないからといって、septic jointが否定できた

    わけではない

 

   → error on the safer side 違うなら安全な方に違った方がいい

   →もし偽痛風だと判断してseptic jointだったら、関節破壊が進む、敗血症になる

     →∴抗菌薬はempiricalに投与する

 

   関節液の培養まで陰性だったら、偽痛風発作だったんだね。

    ➡抗菌薬は終了にしてよい

 

   関節液の培養が陽性だったら➡septic joint確定

    ➡整形診察依頼。 irrigationしてもらう必要あり

 

   Irrigationじゃなくて、ドレナージじゃだめですか?

    ドレナージは ケチャップを絞り出すイメージ

    Irrigationはケチャップチューブの中を洗い流すイメージ

 

                         

 

  整形外科の手術はかなり無菌を重視して行われていることからもわかる

   ➡関節は本来無菌で、細菌が入ったら戦うべき免疫システムが

    ほとんどないところ。

 

  関節中がsepticになっている

   ➡37℃、栄養が多い→細菌が増え放題になっている

 

   →絞りだしただけだとケチャップが残っている状態

   →それを徹底的に洗い流してあげないと、関節腔内は感染に勝てない。

 

 

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